糖尿病の原因は糖質よりも脂質

2015年01月13日 18:00

30~60歳代の男性、60歳代の女性の3割以上が肥満という現代。肥満は、糖尿病や高脂血症など生活習慣病の原因と指摘されています。

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肥満の原因は、運動不足と脂肪摂取量の増加に尽きるといえます。これらは体内で脂肪の合成と蓄積を促します。肥満は標準体重で判定されますが、実際にはそれだけでは判定できず、体全体で300億個もあるといわれる脂肪細胞の数の増加、あるいは細胞が大きくなることも判定の基準とされます。

「肥満症治療のガイドライン」が発表されましたが、肥満の根本的な問題は脂肪細胞の代謝異常であるとされています。今まで、脂肪細胞は単なるエネルギーの貯蔵庫だと考えられていました。しかし、最近では脂肪細胞自体が体の機能を調節するさまざまな「生理活性物質」を分泌している分泌細胞であることがわかってきました。

この2つを総合して脂肪細胞の代謝と考え、そこに障害が起こることを脂肪細胞の代謝異常といいます。脂肪細胞のなかから出てくる物質は、必ずしもよい働きをするものばかりではありません。血圧を上げるもの、血液を固まらせるものもあります。脂肪細胞が大きくなるとそれだけ悪い物質が増える可能性が高くなり、これらの物質が他の臓器に影響することで、さまざまな生活習慣痛が引き起こされると考えられます。

砂糖を摂りすぎると糖尿病になると誤解している人がいます。確かに、無制限に摂ることは問題で、糖尿病の人は制限すべきです。だからといって、砂糖が糖尿病の原因というのは誤解です。糖尿病は前述の肥満や生活習慣など、さまざまな要因によって起こります。

食事との関係でいえば、脂質の量が食事の25 %を超えると糖尿病の発症率が高くなるというデータがあります。また、脂質そのものがインスリンの働きを妨害する作用をもっているため、糖尿病の原因になるのです。アメリカの糖尿痛学会が出した勧告案では「糖尿病患者の食事のなかで、砂糖を含めて炭水化物を制限する必要はない」とされているほどです。

肥満や生活習慣病予備軍の人は、自分が食べているものを意識するようにしましょう。例えば、もし今日ケーキを食べたら、「明日はやめておこう」という意識からスタートするのです。自分がなにを選んでいるのか、なにを食べているのか、自分の好みを意識するのです。「甘いものは食べない」というスローガンを叫んでみても、長続きするものではありません。運動不足が気になる人は、買い物や通勤などで1 日10 分の歩行をしてください。肥満の解消は身近なところから始めればよいのです。

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