噛むことで唾液による免疫力をアップさせる

2014年12月22日 13:14

「よくかんで食べなさい」と言われる本当の理由をご存じでしょうか?噛むことの目的は、口に入れた食べ物を歯で細かくするだけと思いがちですが、そうではありません。かむと口だえきの中には唾液が出てきて、かんだ食べ物と混ざり合いますが、この「唾液が出る」ことこそ、じつは重要。なぜなら、唾液には免疫力をアップさせる驚くべきパワーがあるからです。唾液は下あごなどにある3ヶ所の大唾液腺から分泌されます。

ふだんは無意識に流れ出て、健康な大人の唾液分泌量は1 日に0.9~1L。夜眠っているときよりも昼間のほうが多く分泌され、とくに食べ物をかみはじめると、ふだんの3 ~4 倍の唾液が分泌されます。唾液の働きはじつに幅広く、まずは食べ物をかみながらなめらかにして、のみ込みやすくします。

そして、食べたもののでんぷんを分解して消化・吸収を助けるだけでなく、唾液が出ることによって胃腸からの消化液の分泌も促されます。また、酸性になりがちな口の中を中性に戻して、虫歯になりにくい環境をつくります。

さて、唾液パワーがすごいのはここからです。口の中やのどの乾燥を防ぎ、細菌やウイルスが侵入するのを防ぐのも唾液の仕事ですが、じつは唾液そのものにも抗菌物質や免疫物質が含まれていて、私たちの体を感染症から守ってくれています。さらに、発がん物質の働きを抑える酵素まで。昔から、子どものちょっとしたすり傷などに「ツバでもつけておきなさい」と言ったり、「風邪のひき始めにはガムをかんで、唾液をたくさん出せば悪化しない」などといわれるのは、根拠のあることだったのです。です。

ところが、現代人の食生活は、大切な唾液が分泌されにくくなっているとか…

「私たちが食べ物を口に入れると、脳は経験値からかみごたえを想像して唾液を分泌するように指令を出します。かまなくてもすぐに味がわかってしまう味つけの濃いものや、かみごたえのないものを食べたときには、唾液は少ししか分泌されません。

現代人は柔らかくて甘いものや、市販品の濃い味が好き。そうしたものばかりを水やお茶で流し込むような食生活を続けていると、脳が唾液を出す必要もないと判断して、分泌されにくくなってしまうのです」唾液の免疫パワーを生かさないなんてもったいない! かみごたえのあるものをよくかんで食べ、唾液をたくさん出して免疫力をアップさせる、そんな食べ方が必要です。

では唾液にはどんな免疫力があるのでしょうか?

睡液にはリゾチームやラクトフェリンなどの抗菌物質が含まれ、つねに口の中を洗い流して細菌の繁殖を抑えてくれます。

唾液中の抗菌物質は、口の中の洗浄作用だけでなく、食中毒を起こす大腸菌やサルモネラ菌が体内に入るのを防ぐ役割も果たしています。

風邪やインフルエンザのを利子は乾燥しているところが好き。唾液は口のへんとう中やのどの奥の扁桃を湿らせてなめらかに保ち、感染を防ぎます。

実際にインフルエンザや風邪にかかってしまったときの対処方法はこちらです。

食べ物の焦げや食品添加物には、発がんをまねく可能性がある物質も含まれます。唾液中の酵素ラクトペルオキシダーゼには、その力を抑える作用があります。

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